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12/6師走浪曲名人会 第9回

 投稿者:まゆ  投稿日:2009年 1月 9日(金)02時57分0秒
  やはり大御所は一席目向きではないのか、ちょと盛り上がりに欠ける。体調がお悪いのか白湯を飲む回数も多く、声の張りもイマイチ。
盗人が押し込み先の奥さんに諭され改心をし、無事お勤めを終えて奥さんに会いに行くと、お優しかった奥様はすでに、、、、というお話。「改心亭」てのはその盗人が経営する飲み屋の名前。ストーリーとしては大して面白くもないのだけど、そこは浪曲マジックで涙々の物語に。出てくる人、みんなええ人ばっかりやねん。

番組変更。真山一郎病気休演のため、代役でお弟子さん?師匠に忠臣蔵モノをとリクエストされたそうで、市馬さんでおなじみの(笑)『俵星玄番』。声が明瞭で通りも良く、節回しは演歌のそれでこれぞ歌謡浪曲という感じはするのだけど、何故か語尾が聴き取りにくかったり科白がこもったり。健闘されてはいるが大会メンバーとしてはやはり、てところ?まあ、お話自体はおもしろいし、俵星玄番のさわやかさは広若さんのフレッシュさに通じるものがあるかも。

中トリは三原さん。この人は毎回戦争モノで今回もまた。姑の嫁イジメも泣かすけど、子供が雪の中母親に会いに来るラストはマジ泣きされられた。旦那さんもええ人で良かった!ババだけが悪モン。しかし、同じ郷里で同じように戦争で苦しんでいるハズなのに、被爆したか否かでなんでこんなにも差別されるんだろ。
ちなみみに、泣かされといて何ですが、、、、、三原さんに「ぼくドラえもん」て云うてほしいと思うのは私だけ?だって、子供の科白回しがさぁ。。。。

中入後は待ってましたの声も盛大に、my LOVE 四郎若さん。伊達騒動の一遍で、先日幸枝若さんで聴いた「石川某」の名前も出てきた。政岡の名前も出てきたように思う。いかにも正統派!という感じの節にタンカにもう、シビレ節。お得意(推定)の武士モノで笑いもたくさん、このお話は松前銕之丞の導入部だけど、これから江戸に乗り込んでの大活躍を予感させる一席。

あーんまし好きでないんだよねー、天中軒月子さん。ついでに曲師の一風亭初月さんの三味線も少々耳ざわり。ベシベシ叩く音ばっかりで、メロディがない。なんぼ口の動きが楽譜かしらんけど、この人は「お決まりのフレーズ」みたいなのは弾かはらへんなぁ。
お外題は広若さんとちょとツイてるけどこちらは銘々伝でご存じ中山安兵衛。南湖だんごで駆け付けを聴いて、その続きだね。

トリは幸枝若さん。お年始廻りの途中に立ち寄った村で、売り出し中の女親分の噂を聞きつけた忠治親分がシロウトのフリで賭場に行く話。イカサマ見つけて場をひっくり返すくだりはカッコよく、対する女親分の忠治を向こうにタンカ切る度胸と威勢のよさも調子よく、大盛り上がりでそろそろ来るかと思ってたら、やっぱり一番イイところで、ちょうど時間となりました〜。

年イチの座長大会みたいな贅沢な会。浪曲好きというには申し訳ないほどめったに聴かないけど、この会はできるだけ毎回来ようと思う。

『改心亭』 京山 小圓嬢
『俵星玄番』 真山 広若
『原爆の母』 三原 佐知子
『伊達騒動〜松前銕之丞出府』 松浦 四郎若
『安兵衛の婿入り』 天中軒 月子
『忠治と火の車お萬』 京山 幸枝若
 

12/3まるまる出丸の会 第109回

 投稿者:まゆ  投稿日:2009年 1月 9日(金)02時50分56秒
編集済
  久しぶりの大抽選会付。

佐ん吉さん曰く、前は準レギュラーくらい出してもらってたのに最近は、、、、、後で出丸さん曰く、最初のころは佐ん吉さんの知り合いがたくさん来てくれてたけど来なくなったから。いろいろ思惑があるもんです(笑)。甚兵衛さんとのくだりはなしでコンパクトにまとまった『犬の目』、「アタックで驚きの白さ」も忘れずに。

一般的に女子には評判が悪い『持参金』は、一夜明けてからの男の態度で印象が決まるといっても過言ではない(と思う)。番頭がおなべとややこしい関係になったことを話すくだり、ごにょごにょっと言葉を濁すのが出丸さんらしい。
ふと。
金は天下の回り物なんはいいけど、けっきょくこの男は20円なしでおなべを嫁に貰ったことになるのかな?それとも番頭さんは後でちゃんと工面したんだろうか?

『うんつく酒』聴くのは2回目。宗助さんがやると清八の嘘八百が淀みなくなんとなくそれなりな噺に聴こえるけど、いわゆる「誰もやらないにはやらないだけの理由がある噺」だよな。『禍は下』や『近目の煮売屋』とかはそうでもないんだけど。
だいたい怒ってるヤツが捨て科白に「金持ちめ!」なんてゆってくか?ほんまもんの金持ちが金持ち云われて喜ぶのもヘンな気がするな。まあいいや。

今度忠臣蔵特集の会に出ないといけないということで、ネタおろし『蔵丁稚』。
ムリに芝居のマネをしなくても充分場面の雰囲気は伝わるので、普通にしたらよいのではと思う。大体がそんな感じで進んでいたので特に違和感なく楽しめたけど、時折語尾が節を付けて芝居口調になるのでそこだけちょっと×だったかな?正直、芝居のマネはあまりお上手ではないから普通でよいのだ。
ご本人はもう本チャン?でやって封印、とおっしゃってるけど、それは勿体ないと思う。脇で宗助さんが聴いてるから緊張した、だって(笑)。

抽選会はお客さんと教会からの差し入れ?も入れて、全員に当たるんじゃないかというくらい膨大な量。でもモノはいつものあんなんで。毎度ながら悲喜こもごも、30分以上の恒例行事となりました。もぉ、可笑しすぎる!

『犬の目』 桂 佐ん吉
『持参金』 桂 出丸
『うんつく酒』 桂 宗助
『蔵丁稚』 桂 出丸
 

「皇室侍医ベルツ博士の眼 江戸と明治の華」 at 大阪歴史博物館

 投稿者:まゆ  投稿日:2009年 1月 9日(金)02時49分53秒
  サブタイトルが「おかえり、ヨーロッパ愛蔵の美術品」で、ベルツ博士が在日中に買い集めた日本の美術工芸品の数々がドイツの美術館に寄贈されており、これはそれらの展覧会。
有名どころばかりではないが、おしなべて「ええもん」が並ぶ。ええもんは「上等の・価値がある」ということではなくて、総じて「上手い・見事な・精巧な」とかなんとかそういうん。つい1点1点じっくり観てしまい、久々に時間をかけて観て回った。空いているのもゆっくりじっくり観れた要因ではある。

英一蝶、谷文晁など個人的に某メディアで知っている人の作品もあって思わぬ出会い。
気に入ったのは、小林永濯(えいたく)「祝賀図」。長寿の3人、浦島太郎、東方朔、三浦大助、鶴と旭が描かれている誠におめでたい図柄で、独特のタッチが渋くていい。
工芸では「七宝群雀 ( しっぽうぐんじゃく) 図」のお皿。

あと、ベルツ博士は河鍋暁斎がお気に入りだったそうで、そのコレクションが最後のコーナーで公開されている。数は少ないが、春に観そびれたのでウレシイ。
おどろおどろしいイメージが強い暁斎だけど、「インディアン襲撃図」とか夫婦喧嘩の絵とか珍しい題材もあり、おもしろい。夫婦喧嘩激しすぎ(笑)。

点数が多くて広いと疲れるけど、それさえなければいつまでも何回も観たい展覧会でした。なんとなーくで気になって観に来たけど、かなりヒットだったな。
 

11月文楽〜吉田清之助改め五世豊松清十郎 襲名披露

 投稿者:まゆ  投稿日:2009年 1月 8日(木)01時47分54秒
  今回は、吉田清之助改め五世豊松清十郎 襲名披露のおめでたい公演。
何事も東からの昨今ではあるが、文楽は大阪が本拠地ねんから、襲名披露はやっぱ大阪からやってほしいなと思う。どちらも開催月が決まっているから、毎月やってるわけじゃないからしょうがないんだろうけどさ。

『双蝶々曲輪日記〜難波裏喧嘩の段、八幡里引窓の段』
「難波裏喧嘩の段」は浪花花形歌舞伎で上演されたので覚えあり。この場で濡髪が追われる身の理由がわかる。
相手の立場を慮っているのはよくわかるのだけど、いまいち煮え切らん濡髪にいらいら。みんながみんな、できる最善の方法で逃がそうと生かそうとしているのが伝わるだけに一層。

『八陣守護城〜浪花入江の段、主計之介早討の段、正清本城の段』
関西では久しぶりの上演とか。「浪花入江の段」ラストシーンは十三代仁左衛門が最後に出演した作品として、映像をちらと見たことがある。
あああ、名前と人物相関がややこしい。
ラストで遠くの天守閣にいる正清は小さい人形で、そういう演出なんはわかっているけど、ちょとオモロイ。


『靱猿』
申年って、出たっけ?観てないだけ?
ヘタするともてあまし気味になる猿がええ感じに動いてて、かわいい。

『恋娘昔八丈〜城木屋の段、鈴ヶ森の段』
この話の元ネタは、材木問屋白木屋の娘お熊が意に染まぬ夫殺害を企てたという実在の事件。んで、娘の恋人は髪結に身をやつした才三郎。これらのキーワードをかき集めると、、、、、『髪結新三』にぶちあたる。
なんと、まあ、元ネタは同じでもこうも違う話になるもんだ。
お駒の勘弥さん、少ない動きでお駒の心情が伝わる。いっつも思うんだけど、才三郎ってDVだよな。なんぼ騙されたと思ったからって、殴る蹴るはアカンやろ。
番頭が紋寿さんなのは意表をつかれた。でも、前も簔助さんが遣ってはったことを思うと、そうなんかしらとも。

鈴ヶ森の段、浅黄幕前のご両親の嘆きが胸に堪える。お駒のクドキも切々、という感じ。床は呂勢大夫さんと清治さん。呂勢さんのウェットな語り口と独特の声が泣かせるなぁ。しみじみ。

「吉田清之助改め五世豊松清十郎 襲名披露 口上」
襲名披露狂言『本朝廿四孝〜十種香の段、奥庭狐火の段』
新清十郎さんが八重垣姫、簑助さんが勝頼、濡衣が文雀さん、謙信が勘十郎さん。
床が嶋大夫さんのせいもあるかもしれないけど、とにかく八重垣姫がかわいい。まさに恋する女の子。ちょっと硬いような動きがここでは可愛さの表現を増幅させているようにみえる。

奥庭では左が勘十郎さん、足はたぶん簑紫郎さん?さすが左は手慣れの方だけあって、うまくサポートなさっているが、やもすると主遣いが引っ張られる感なきにしもあらず。とはいえ、見せ場たっぷりテンポよく、追い出しに相応しい一幕。
床も、いつもは聴いててシンドイ津駒さんがやや抑え気味?で、わりと良かったように思う。
 

11/29千朝落語を聞く会 第49回

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月18日(木)02時21分29秒
  お茶のお稽古が休みになったので、超久々千朝さんの会@太融寺。

ひろばさんの枕、友達が1ヶ月居候していた話がめちゃくちゃおもしろかった。まるで新婚さん(笑)。ネタの方もおおらかでのんびりと、良いウォーミングアップ。

出色は『三十石』。三条大橋から細かく丁寧に盗人のくだりまで。妄想のくだりも長々と、機織の歌やらの珍しいくだりも嬉しいおまけ。起承転結があるわけでもなく、大きく盛り上がるうねりもなく、個々のエピソードが淡々と昔噺のごとく。そのくせ妄想は激しくやらしくて可笑しい。今まで聴いた乏しい経験の中でも上位に来る。
行き交う船の船頭は新米團治さんの声。枕での三十石船の説明に千朝さんが『胴乱の幸助』やったっけと一瞬勘違い。

一連の襲名披露ツアーも終了したばっかりの新米團治さん、大鳴りの拍手で迎えられ感無量といったリアクションの出は誰の会やねん。まあ、ほとんどの方が襲名後初お目見えだろうから、その辺はしょうがないとして。「すばらしい噺でしたね〜」「私のところは休憩のつもりで」と気を使っているつもりが「皆さんもお疲れでしょう」とイラン一言。千朝さんの噺聴いて疲れたでしょ、とも取れるぜよ。
多少ザツな印象がなきにしもあらず、でもご本人が楽しんでやってはるようでそれが伝わってきて、いいんじゃないのと思う。この方の声は浄瑠璃向きじゃないのか、「お半長」の語りがもひとつだった。やっぱ『三十石』とツイてるのはまたしてもネタ選出ミス?

最後『蔵丁稚』、芝居のくだりはご本人が楽しんでおられるので聴いていてもわくわくする。派手なパフォーマンスではないけど丁寧で心休まる?上質のひとときでした。

『三十石』『胴乱の幸助』『蔵丁稚』と長そうなネタが続いたけど、きっちり2時間で終了。まあ、見越しての番組立てなんでしょうけど、ダラダラしないところがまたカッコいい。

『道具屋』 桂 ひろば
『三十石』 桂 千朝
『胴乱の幸助』 桂 米團治
『蔵丁稚』 桂 千朝
 

生活と芸術〜アーツ&クラフツ展 ウィリアム・モリスから民芸まで at 京都近代美術館

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月18日(木)02時17分12秒
  5年ぶりくらいに買った『CASA BRUTAS』の特集は「琳派と民藝」、そんなんで。

ウィリアム・モリスの壁紙がかわいい。植物系のデザインはいい。流線型は心が和む。
別のコーナーで子ども部屋の窓?用に作られた小鳥のステンドグラスが可愛くて気に入った(作者はモリスではない)。観終わって、物販コーナーにそのステンドグラスの柄のタンブラーがあり、お手頃価格だったので迷わず購入。

> モリス・マーシャル・フォークナー商会が内装を手掛けた食堂「グリーン・ダイニングルーム」
てなコーナーもあり、一面モリスの壁紙で覆われ、窓の外にはこの食堂がある家の庭(写真)が広がる。いかにも英国風な部屋で、こんなところでアフタヌーンティしてみたい。

後半で他国で広がったアーツアンドクラフツを特集していて、例えばオーストリアの作品は、直線的でモダンなデザインになりあんまし好みじゃない。あと、近代になると工業化が主流になってって、機能美と云えば聞こえはいいけど大量生産可能なシンプルすぎるデザインは味気なくもあり。精神は受け継いでいててもデザインそのものはまったく違うという印象。当然ながらもはや「手作り」でないしね。
とはいいつつ、インダストリアルデザインも嫌いではない。
ドイツつったら即バウハウスを思い浮かべるけど、ここではでてこなかった。

最後は日本、民藝の特集。
今展示会の最大の目玉は三国荘の再現。民藝派(といっていいのかな?)の拠点。中には彼らの作品がずらり展示されていて、これは展示だから構わないけど、実際住む場合にこればっかりだとシンドイだろうなと思う。よくインテリア雑誌でガッチガチにアジア(or 和風)な読者の部屋が載ってたりするけど、ダサいの極みだと思う。しかもそれをオシャレと勘違いしているところがイタイ。

メンバーの一人富本憲吉は前にここで回顧展を観たことがある。初期〜中期は伝統工芸らしい作風だったのが、後期になると専ら絵付け作品が多くなり、民藝調というよりは幾何学模様とかモダンな作品ばっかりだった。今回も民藝らしい作品と前にも観たモダンな柄の壷など。
芹沢介は好きな染色家で、この人も民藝メンバーの一人。作品集では着物が中心だけど、おもしろかったのは東北の風景を描いた貼交ぜ屏風で、さりげなく判じ絵のように知名を示す文字が描かれている。
あとは有名どころの棟方志功に河井寛次郎、黒田辰秋、濱田庄司、バーナード・リーチ。

手作り・実用品のデザイン性に始まり、大量生産・デザインの機能化への流れがおもしろかった。
浮世絵といい民藝といい、日本独自の美意識が世界に少なからずの影響を及ぼしているのもおもしろいと思う。鎖国が長かったからこそ、一気に流出してインパクトが大きかったのかな?
 

11/28「船弁慶」三体

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月15日(月)09時13分14秒
  能、文楽、落語それぞれの『船弁慶』を一度に楽しむ会。『船弁慶』というか平知盛ネタを、だな。
近年、伝統芸能系異業種交流が随分盛んになってきたけど、ついに極まったか、という感じ。作品世界は各ジャンルの共通財産なのだわと改めて気づかされる。
山本能楽堂は初めて。地図を用意したおかげでなんとか辿り着いたが、けっこう迷った。

各々の演目の前に南青さんが講談であらすじ含めた解説をおもしろおかしく。切戸口から出入りし、いちいち自分で釈台を持ち運びはるんが笑える。

能の「船弁慶」は初めて観るので楽しみ。基本的に歌舞伎のと同じだからわかりやすかった。尤もこっちが本家なんだけど。←『質屋蔵』の「うちのと同じや」(笑)
厳粛な舞台にも関わらず、雲行き怪しくなって船頭が急いで櫓を動かすくだり、その動きの激しさに思わず噴き出しそうになる。だって超高速なんだもの。船形の枠ん中入って大真面目に演技するんだから能、おそるべし。
鼓をTTRのお二人がやってらしたので、見覚えのある顔がいてよかった。

文楽は知盛一人芝居で、典局や安徳帝はいる態。普段手摺に隠れて見えない足元や玉女さんの右手がよく見えるのでそっちに目が行ってしまう。これだけでも貴重な体験、おもしろかった。
床は千歳大夫さん、宗助さん。

休憩後は落語。宗助はんの『船弁慶』は何度も聴いているけど、いつもと違うシチュエーションのせいか新鮮なこころもち。異空間故か、最初のところはちょといつものペースでなかったけど、家を出てからは絶好調で。祈りのくだりもさっき本業を観ているからよけいに可笑しさが。

最後にみなさん舞台に並んで、この会をやるに至ったいきさつや今後のことなどなど。
客の大半は能楽ファンらしく、落語ファンは極少数ぽかった。私はお能を観る機会が少ないから、しかも義太夫の本歌が観れるということで二倍楽しい。あちこち手を出していると、こーいう時何倍も楽しめるから、たまにはいいこともある。次やるとしたら、演目はなんだろうね?

能「船弁慶」
文楽「義経千本桜〜渡海屋、知盛幽霊の段」 竹本 千歳大夫、鶴澤 宗助、吉田 玉女
落語『船弁慶』 桂 宗助
 

11/23名探偵ナンコ 第43回

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月12日(金)03時28分4秒
  今回はスペシャル版、東京の神田京子さんをゲストに2席ずつ。

今月の続き読みの会で詠まれたのが弥次喜多で、その読み切り版。ここんとここーいうパターンが多い。行ってないからちょうどよいけど。
タイトルは「三十石」とあるが、前半はまんま『矢橋船』で、喜六清八か弥次喜多かと云うところ。でも後半の三十石船でのエピソードは落語の方とは別ネタ。散漫な印象も手伝って、ちょっと抜き取りが甘かったように思う。続き読みの時もシンドかったとのことで、ネタ自体きびしかった?

神田京子さん初拝見。キャリアは南湖さんと同じくらいだそうで、年齢もそんなもんかな?声もしゃべり方も明るくて、全体的にモダンな印象のお嬢さん。袴姿も可愛く、着付がきれい。なぜか張扇を叩く手つきがやや初々しい。
個人的にはこーいう芸風はあまり好きではないので積極的に聴きたいとは思わない人だけど、一所懸命な感じは悪かろうはずもなく。枕がなければいいんだけど、って云っちゃダメかな?これは先代山陽先生作とのこと。

探偵講談は初代ブラック作。
タイトルは他に『神田武太郎』とかいくつかあるらしい。来る前にちょっとひっかけたのも手伝ってかついウトウト。

先ほどの新作に続いて古典『南部坂雪の別れ』はこっちではあんまり聴かないような。やはりちょっと勘違いしたような過剰演技しゃべりに違和感を覚えつつ、戸田局と曲者の対決がメイン?で内蔵助の心理描写はほとんどなく。やはり女性だから女性陣の話が中心の構成になるのかな?四十七士全員の名前フルネームを読み上げるくだりはごちそうの一つ。なのに、あまりおおーっと云う感じでないのは、そーいう演出をしてないから。いかにも戸田局が読み上げているような演技になっているから、拍手しにくい。多少わざとらしくても修羅場風にどーだっ、とご披露した方が盛り上がるのではと思う。

対談ではまず京子さんのこと、東京の寄席事情のことあれこれ。「森の熊さん」を講談にしたり「浦島太郎」を英語で読んだりと、門戸にならんという意気込みはえらいと思うが、果たしてホントのところどうなのかは、この人の東京での評判も含めて不明。この辺も含めて鼎談でいろいろ伺いたかったけど、新幹線の都合でカット、早々にお帰りでせっかくの機会なのに勿体なかったな。
あとはブラック作の探偵講談の話やあれこれ。2月の続き読みの会では、探偵講談をやるとか。これは楽しみ。
今年も南湖さんご実家より柚子をいただき、今年の名探偵はこれでおしまい。

『弥次喜多膝栗毛より三十石』 旭堂 南湖
『ジャンヌダルク』 神田 京子
『軽業武太郎(初代快楽亭ブラック作)』 旭堂 南湖
『赤穂義士伝より南部坂雪の別れ』 神田 京子
「対談」 芦辺 拓、旭堂 南湖
 

11/18遊方のゴキゲン落語会 第27回

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月12日(金)03時26分5秒
  久々のゴキゲン、落語会も久しぶり。
オープニングトークは着物で。今回は順番を入れ替えて、先に遊方さん、ゲスト、中入の順。
普通の時と急いでいる時でサインが変わる人がいるという話、おもむろに紙とペンを取り出し実例付。たまさんとあやめさんの超急いでいる時のサインに爆笑。なんじゃコレ!あさ吉さんの「マルあ」は見たことあるぞ。前に住んでいたアパートの話は聴いたことあったかな?そんでゲストの紹介、今日は2席ともほぼネタおろしに近いので順番を入れ替えたのは保険のため、と。何にしても遊方さんの古典は久しぶりだから、それはそれで楽しみだ。

てことで、まず『宿替え』。言葉のアヤシさこそあまりないけど、やっぱり完全おなかには入っていない様子。多少の現代語めいた言葉が入っていても、気に留めても気にならないのは遊方さんだから?おやっさんがあちこち放浪するくだりはなく、宿替え先での細かいシチュエーションがややオリジナルで、サゲもオリジナル?

枕で遊方さんに最近ムカついた話。あと、非常に繊細な遊方さんは、あまりのできの悪さにエンディングに出てこなかったとかなんとか、、、、それってこないだの「できちゃった」ですな(笑)。
染雀さんはハメもの入りのネタができないってのもあるんだろうけど、意外や意外の『佐々木裁き』。梅団治さんに習いはったとか。お奉行様をしている時のシロちゃんが歌舞伎の子役のようなしゃべり方で少々耳につくが、他々は普通のしゃべり方で「演技」との対比なのかな?佐々木信濃守がやたらフレンドリーで威厳のカケラもないお奉行様。途中素に戻ってのミニ解説になるほど。

中入後の『干物箱』は東京ネタで、こっちでやる人がいてないとか。識者によると、上方では『吹替息子』の題で何人かがやっておられるとのこと。遊方さん曰く「しょーーもない噺」。まあ、宗助さんじゃないけど、みんながやらないのはやらないだけの理由があるっちゅーこって。
でも実際聴いてみると、そんなオモンナイこともない。サゲはわかりやすいから、中身を工夫すればまったく問題なくできるんじゃないかな。ちなみに、干物箱という物体は出てくるけどなんでそんなタイトルやねん、てくらいのイミなしモン。
今回の2席は両方ブラッシュアップさせて再演できるようにしたいと遊方さん。期待していいと思う。

「トーク」 月亭 遊方
『宿替え』 月亭 遊方
『佐々木裁き』 林家 染雀
『干物箱』 月亭 遊方
 

から騒ぎ

 投稿者:まゆ  投稿日:2008年12月12日(金)03時24分15秒
  蜷川幸夫のオールメールシリーズ最新作。シェイクスピアの喜劇。
直接のキッカケは高橋一生くんが出ているからだけど、吉田鋼太郎も出てるしね。
DMの先々行発売なのにいっちゃん後ろの席っちゅーのはどゆこと?後ろの人気にせずに好きな姿勢で観られるからいいけど。後ろの方は傾斜が急だから視界も遮られないし。


シェイクスピアは言葉の難解さや美しさを讃えられることが多いけど、これに関しては特に。科白の膨大さはもとより、ともかくも修辞の嵐!言葉遊びが乱れ飛ぶ。松岡さん(翻訳者)すごい!
開演前にロビーで楽団の演奏。彼らは舞台でもある時は役として、ある時はBGMとして演奏し、盛り上げる。勝手に楽団トリオと名づける。
今回珍しく?奇抜な演出も本水もなく、この楽団トリオはよかったなぁ。

写真だとまったく違うけど、遠くから見ると主役の彼は春奈さんに似ている気がした。しゃべり方が似てたからかな?この人のことは全く知らないけど、明るくておしゃべりで頑固で(傍から見るとそれが滑稽でもあり)ちょと変わり者のベネディックがキャラにあってる気がする。かなり健闘してたけど、もぉーちょっとがんばれ。
高橋くんは女役、毒舌(劇中ではウィットと呼んでいた)マシンガントーク炸裂のビアトリス。遠目だけどカワイイ。あの殿方をこてんぱんに負かしてしまうウィットは、一見賢さを鼻にかけたイヤーな女に見えるけど、ホントはすごく明るくて可愛くて、どっか憎めない感じ。さっぱりした気性のいい子。
この二人がとにかくウィットの達人ということで科白が膨大かつややこしい。
相手が恋焦がれていると吹聴する三人の話を立ち聞きするシーンは、ベタだけどおもしろかった。二人ともおんなじ行動してるし。
あと、予定調和かアドリブか知らないけど、ベネディックの鼻先に突き出した指をぱくっとされて、後で汚そうにその辺でぬすくってるビアトリス。もぉ、可笑しすぎ。

ヒアロ役の月川くんは「ガラスの仮面」で麗をやってた人、宝塚の男役の人がやる女役みたいな感じ。遠目だと真琴つばさに似ている。オールメール4作とも女役で出てるだけに板についている。ただ、ハマってるんだけど、ハマりすぎてどうもなぁという気もする。
あとカーテンコールでのお辞儀がめっちゃ優雅。レースのケープを広げてゆっくりとひざを曲げる、なんか、主役を食ってるというか私は大女優!みたいな。いやー、独特な世界を持った役者さんだ。
ヒアロのお相手クローディオの人も上手かったと思う。
鋼太郎は云うに違わず(典型的なイタリア人!て感じ)、でも今回は瑳川哲郎に軍配が上ったかな?ヒアロのお父さん。悪巧みにノリノリのお茶目さと愛する娘の名誉のために決闘も厭わない潔さ。

二幕目の冒頭のチャリ場に出てくる警備員たちが後に深く関わっていて、実際は必要不可欠なシーンであったのだけど、もうちょっと短く流した方がいいなと思う。ここでも言葉遊び炸裂で、この言葉遊びがこの戯曲の裏のテーマなんじゃないのとかんぐったりして。
言葉のちょっとした云い違い。ウソのウワサに翻弄され、言葉に穢され言葉に殺される娘。言葉なんて絶対じゃない、誓いだって危うい。神父様がウソを推奨するくらいだもんね。
でもウソから出た真実、ってこともあるから侮れない。ベネディックとビアトリスの場合はこれ。

んで、
悪事は露見し、最後はハッピーな結末と二組のカップル。急展開だったりころっと騙されたりして骨子はむちゃくちゃな話だけど、そういう辻褄のおかしさを吹き飛ばすくらい可笑しくておもしろいお話。全編喜劇なんだけど、ダークな部分もあってメリハリあるのもおもしろい。

最後に一言。ベネディック、キス長すぎ!ホンマ笑かしよるわ。
 

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